MIKA
一般社団法人Blooming Aroma
代表理事

 

慶應義塾大学文学部美学美術史学専攻(東洋美学)卒業。経営学修士’MBA)。シンクタンクのコンサルタントを経て、渡米を機にアメリカにて、米国ARC認定アロマセラピストを取得し、Mika Natural Healing Schoolを主宰。ニューヨークにて活動を広げる。バッチフラワー認定プラクティショナー(BFRP)でもある。自然療法にヒントを得て、香りを用いたセラピー「Blooming Aromatic Therapy」を開発。

植物によるセルフヒーリング、香りによる日常のアート化やノンバーバルコミュニケーションを主体とした和式アロマを伝えていきたいと、ニューヨークと東京にて活動中。

代表理事よりご挨拶

 

「あのひとは自分と同じにおいがする。。」

そんな表現がありますが、そんな印象が的を得ていたことはありませんか?

愛するご家族やパートナーのにおいが、お花やミルクのような甘い、心地よい「香り」に感じられたり。言葉を交わさなくても、ただその香りに触れるだけで、満たされた幸福な気分になれることが。

 

日々のコミュニケーションでは、言葉を尽くしても表現には限界があり、視覚情報は表層的で本質をうまく伝えることは難しくもどかしい。しかしながら、香りは、潜在意識のレベルで、無意識に多くのメッセージをコミュニケートし、記憶に焼きつけてヒトの行動を変えることができるのです。

 

私にとっての記憶に焼きついた香りは、幼い頃によく母が焼いてくれたマドレーヌと、母が庭で育てていたバラの香りです。今でも、オーブンで焼き菓子のバターが焼けるにおい、バラの花の香りをかぐと、懐かしく、幸せな気分でリラックスします。嗅覚が育つ途上で記憶に刷り込まれた母親にまつわるにおいというのは、大人になっても、愛情や優しさのメッセージとして心を温めてくれるのでしょう。

 

 

最近の香りブーム
特に日本では香りの愛好が広がり、多くの製品に香りがつけられ、私たちは日々、多くの香りに囲まれて暮らしています。しかしながら、アロマなどの天然香料を使うととても高価な製品なってしまうので、香りの多くは化学合成された香料であり、天然の香料とは似て非なるものです。「天然のアロマやオーガニック成分」と銘うち、実際はほんの少しそういったものを混ぜただけというものも少なくありません。いえ、残念ながら、ほとんどのものはそうなのです。

 

合成香料には、天然香料のような薬効成分がないというだけではなく、近年、国民生活センターには過重な香料による健康被害が報告されてきているそうです。香料というのは油性の基材に乗る形で存在しています。石油由来の合成洗剤や化粧品などの香りがいつまでも残るというのは、その化学成分が環境やお肌に残ってはり付いているからに他なりません。良いにおいだからと使っている芳香剤や洗剤の合成香料が化学物質過敏症の原因になっているというのです。

発達障害の子供達を支援するNPOでも近年、「漂白剤に触れた日には子供が奇声をあげ続ける」、「柔軟剤を使った衣類を着ると目が合わなくなる」子供が増え、発達障害の子供の問題行動の原因を調べると「合成香料の香り」に反応していたというお話がありました。

 

香りは空気や食べ物のように、生きていくために必須のものではありませんが、だからこそ、その知識と使いこなしで、精神や身体の健康や生活の質、人生の幸福度に差がでるものです。

 

 

JAZZのように、偶然の出会いで新しいものが生まれる街、ニューヨーク

米国で、私はアロマセラピーのスクールを主宰していました。

ニューヨークは、人種も価値観も様々な人たちが集まって、国境をまたいで来たものがどんどん化学変化をとげ、新しいものが生まれます。日本を代表するお寿司なども、天ぷらカスを乗せてサクサクしたり、雑穀米やオーガニック原料、野菜巻きが出たり。ラーメンの一風堂さんもオシャレなバーになり進化しています。日本だけではこういう斬新かつ感動的な進化はなかったなというものが誕生します。

香り(アロマ)も、そういう化学変化があっていいのではないかと。

 

 

古よりつづく日本の美しい香りの道

6世紀に中国大陸から日本へお香が伝わりました。平安時代の貴族達の間では、衣装に香り付け(薫衣香(くのえこう))をして、自己表現をしたり、手紙に香りをうつして(文香)気持ちを香りで表現したり、香りを心で「聞く」、香道が発展しました。

 

今日でも、老舗の旅館では、「お迎え香」といって、お客様が到着する少し前に、目立たない場所でお香の香りを焚きます。お客様が気持ちよく過ごされるようにという「心ばせ」を香りに乗せているのです。

 

日本人の心には、意識しないけれど、あらゆるものに「形にならないものを言葉ではなく、シンプルにあらわす」禅の考えが刷り込まれています。無意識下で、言葉でなく核心を得られる境地に達した時、ヒトは道を得られ、アートなどでは命の宿る作品が生まれます。

世界的な広がりを見せるマインドフルネスなどの禅の宗教色を取った瞑想法は、こうした無意識でインスピレーションを得る脳の状態を作り出すものとして、多くの人々を引きつけていますよね。私は、香りは、五感全体を鋭敏にし、自然と一体化(グラウンディング)することを助け、そうした精神活動をサポートできるものだと考えます。

 

 

本協会が伝えたい香り(アロマ)文化

私どもが伝えていきたいのは、香りを単なる機能的、即時的な効果を得る道具にとどめず、日本人が古来より行ってきたように、「香りで人の内面や言葉にできない美しさ、心ばせを伝える。香りでヒトを花開かせ精神的に成長させる」日本独自の美しい香りの道です。おこがましい限りですが、かつて千利休が茶の道でしたように。香りで日常をアートにしていく

だだの香りをかぐという行為を精神文化にする、その力がこの国にはあります。

 

道具としての精油お香、それを媒介する植物オイルも、日本には丁寧かつ繊細に作られた誇れる物が多くあると、国内外の現地視察などを通じて感じています。そうしたツール、香りを活用する環境を含め、日本の誇れるアロマの思考や使用法を伝えてくれるファンを増やし、世界中の人々を幸せにしていきたいと思います。